岡田武史が考える監督業とは?

岡田(おかだ)武史(たけし)氏(し)は日本(にっぽん)代表(だいひょう)監督(かんとく)を初め(そめ)、札幌(さっぽろ)や横浜(よこはま)FMなどいくつかのチームの監督(かんとく)を務め(つとめ)てきました。そんな岡田(おかだ)武史(たけし)にとっての「監督業(かんとくぎょう)」とはどう映っ(うつっ)ているのでしょうか。岡田(おかだ)氏(し)はかつて名古屋(なごや)グランパスの監督(かんとく)も務め(つとめ)たアーセン・ベンゲル氏(し)にこういわれたことがあるといいます。「サッカーの監督(かんとく)とは、1%の成功(せいこう)した者(もの)に対し(たいし)99%の失敗(しっぱい)した者(もの)が羨む(うらやむ)ような仕事(しごと)だ」「サッカーの監督(かんとく)とは、阿片(あへん)のようなものだ」つまり、その毒(どく)を一度(いちど)口(くち)にしてしまうと、もうやめられないというわけですね。その点(そのてん)、最初(さいしょ)から代表(だいひょう)監督(かんとく)という「最高(さいこう)の毒(どく)」を味わう(あじわう)こととなった岡田(おかだ)氏(し)は、あの体中(からだじゅう)がゾクゾクする興奮(こうふん)や、緊張感(きんちょうかん)というものは、日常(にちじょう)生活(せいかつ)では味わえ(あじわえ)ないといいます。確かに(たしかに)それ以上(いじょう)の緊張感(きんちょうかん)を味わえ(あじわえ)ることというのはそうはないでしょうね。また、日本(にっぽん)代表(だいひょう)監督(かんとく)を辞め(やめ)た後(あと)は、静か(しずか)に暮らし(くらし)たいと考え(かんがえ)ていたそうなのですが、ダメだったとか。それもこれもあの「最高(さいこう)の毒(どく)」の味(あじ)を忘れ(わすれ)られないからに他ならない(ほかならない)のでしょう。そして、監督(かんとく)の仕事(しごと)とは「何(なに)」か?という問い(とい)には、合理的(ごうりてき)にどこまで最善(さいぜん)の試合(しあい)を組立て(くみたて)れるか、ということじゃないかと答え(こたえ)ています。様々(さまざま)なデータを頭(あたま)にインプットし、その要素(ようそ)を分析(ぶんせき)し、どのようなチームを作り(つくり)、どのような試合(じあい)内容(ないよう)に持っていく(もっていく)のか、ということを組立てる(くみたてる)わけです。そして、そこから戦術(せんじゅつ)や選手(せんしゅ)起用(きよう)や指示(しじ)する、と。その組立て(くみたて)方(かた)に基づい(もとづい)た作戦(さくせん)指示(しじ)が、どこまで合理的(ごうりてき)に出来る(できる)かが勝負(しょうぶ)だと岡田(おかだ)氏(し)は考え(かんがえ)ているようです。

岡田武史

岡田武史氏は日本代表監督を初め、札幌や横浜FMなどいくつかのチームの監督を務めてきました。

岡田武史